引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
こんにちは!ヘタの横好き系ゲーマーのなつみかんです。
今回は、「超探偵事件簿 レインコード」の感想をネタバレありで書いていこうと思います。
事件の概要だけ知りたいっていう人は間違ってもネタバレONのところを押しちゃダメだよ!
ちなみにネタバレなしの純粋な評価は↓で書いています。
良ければこちらも見てくださいね。
超探偵事件簿 レインコードのあらすじ
記憶喪失の探偵見習い「ユーマ」と、
ユーマにとり憑く「死に神ちゃん」の二人が
事件の解決を目指す。
超探偵VS超巨大企業
雨が降り続く奇妙な街「カナイ区」は、超巨大企業「アマテラス社」の支配下にあり、未解決事件が多発している。事件の調査に乗り出すのは、世界各地から集った特殊な力を持つ超探偵たち
3Dフィールドで再現された街を自由に動き回り、証拠や証言を集めて調査を進める。
新たな謎解き体験「謎迷宮」
調査が進むことで、真実へとつながる空間「謎迷宮」が出現。謎が具現化する謎迷宮に現実世界のルールは通用せず、さまざまなギミックやトラップがユーマに襲い掛かる。常に変化する謎迷宮の最深部で待ち受ける「謎怪人」の主張をかわしながら、矛盾を「解刀(かいとう)」で叩き斬れ。
雨と事件って雰囲気抜群なんだよねー!
ネタバレON OFF感想
第0章 アマテラス急行殺人事件
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム画面より
これはもう…タイトルを見た時点で思い浮かんだ小説がありました。
そのタイトルは…もちろんアガサクリスティーの超有名作品である「オリエント急行の殺人」ですね。
このタイトルはめちゃくちゃ意識しているよね。
ただ…まぁ列車とミステリーという題材は割と見かけますし、事件の内容自体はオリエント急行の殺人とは違った気がするので、タイトルを意識して付けただけかな?と個人的には思っています。オリエント急行の殺人を読んだのが昔すぎてあんまり覚えていませんが。
ちなみに、なつみかんは某じっちゃんの名にかける系事件簿の地獄のほにゃららが最初に起こした事件を思い浮かべたらしいぞ。
あのやべー傀儡師が起こした事件ね。
駅で目覚めた記憶喪失のユーマは、唯一の手掛かりである世界探偵機構からの指示書に従い、アマテラス急行に乗り込んだ。
しかし、列車の中で出会った超探偵たちが次々に殺されていく。
犯人は超探偵たちの中にいるのか?
ユーマは、謎の存在、死に神ちゃんと共にアマテラス急行殺人事件の謎に挑む。
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ネタバレON
列車に同乗していた超探偵が殺害されているのが分かった時、最初は「チュートリアル的なものだし、夢オチかな?」とか思ったのですよね。
「同僚になるはずの超探偵が死ぬはずない」っていう先入観もあって。
でも次々と殺害されているのが発見されて…「夢オチじゃないのか…」って驚きました。
でもそういうインパクトがあったからこそ引き込まれたのよね。
ただ、全員が死んでしまった時点で、犯人は最初に死体を発見したジルチさんか最後に発見したエイフェックスさんのどちらかだろうな…と予想はできましたね。
もっと言うと、1人だけ焼死体になる前だったジルチさんの方が怪しいだろうな、と。
まぁその通りだったわけですが…。
ただ男性とはいえ、同じような体格の人を運べるものなのですかね?
相当重いと思うのですが…まぁ本物のジルチさんはアマテラス急行に乗る前に殺害済みで、犯人のジルチさんは偽物かつ殺し屋だったということなので、そういうのも慣れているのかもしれませんね。
この事件のトリックは、アマテラス急行は機械で制御されていることを利用したものでしたが、やっぱりこういう大胆なトリックって良いですね。そしてさっそく「アマテラス社」との因縁を垣間見たので、これからどうなるのだろうと先が気になったので、導入の事件的にとても良かったな、と思いました。
あとこの時点では死に神ちゃんのことが良く分からなくて何とも言えなかったですね。
ただ、死に神ちゃんのテンションと謎迷宮のノリについていけなくて困りました(笑)
第1章 連続密室殺人鬼 クギ男
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
このタイトルで私が思い浮かべた小説は、中山七里の「連続殺人鬼カエル男」ですね。
タイトルとか意識してそうだと私は思ったけど、にわかだから自信はないよ!
カナイ区で起きている連続密室殺人事件の犯人であるクギ男が捕まったという話を聞き、死に神ちゃんに連れられて現場に向かったユーマは、容疑者の子供から「父親の無実を証明して欲しい」と依頼を受ける事になる。
“過去視”の力を持つ超探偵ハララの力を借りて、ユーマは連続密室殺人事件の謎に挑む。
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ネタバレON
都市伝説の「クギ男」を模倣した事件。
クギ男の都市伝説
“死んで欲しい人物”や”殺したいほど憎い相手”の名前を札に書き、適当な人形を相手に見立て、教会裏の森の木に、名札と一緒に釘で打ち付けると、クギ男が現れてその相手を殺してくれるらしい。
クギ男に殺された死体は無数の釘を打たれてハリツケにされているという…
そしてそんな都市伝説を模倣した事件だから教会関係者が怪しい…となるわけですが、なんとなーくこういうのってミステリーだと「神父」みたいな聖人ぽい人が犯人であることって多いよなーとか思ってたら正しくそうだった(笑)
裁かれない悪い人を神に代わって裁く!みたいなのってありがちですよね。
そして似ているものの人形が使われていなかった第3の事件はクギ男になりたかった模倣犯だったと…。
この模倣犯は、信者だったのですが…信者は毎回クギ男事件の第1発見者になっていたので、真っ先に怪しいと思っていたのですよね。
だけど、クギ男の犯行の証拠品が出てきた場所が「教会関係者」しか入れないところだったので、除外したのですよね。これは私は、当てられなかったですね。悔しい(笑)
トリックについて言えば、クギ男の第1の事件のトリックで犯人は密室を作った後に通気口から逃げ出した…ということだったのですが、これって通れるのは分かったけど、通気口の蓋ってどうやって閉めたのでしょう…?
ネジ留めされてなかったから簡単に開けられるのは分かったけど、振り返れるほどの大きさはないから閉められないのでは…?ってちょっと思ったのですよね…。もしかしたら説明があったのに見落としちゃったのかもしれません。
通気口の大きさは40×30㎝程度って話だったから無理だと思うのですけど、そこが開いてても「密室」って言って良いの???
それと第2の事件のトリックは理屈は分かるけど、パワープレイすぎて「細身の神父」には無理じゃない?って思いましたね(笑)
まぁなつみかんはそういうパワープレイは某少年の事件簿で慣れてたから平気だったらしいぞ。
SA〇UKEとか言われていたよね(笑)
でも無事に少年の父親の容疑は晴れたので良かった…。
どうやら保安部が教会関係者が「クギ男」だったことを隠したかったのは、教会からお金を受け取っていたからみたいですね。
でもそれもこの事件の指揮を執っていたセスが罪を着せられてトカゲのしっぽ切りになっていたわね。
早くヨミーと闘いたいよね!
第2章 暗黒少女の沈黙
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ここまで思い浮かぶタイトルがあるとレインコードで付けられたタイトルには元ネタがあるのかな?と思うのですが…。第2章はあまり思い浮かぶ作品はありませんでしたね。
調べてみたら「暗黒女子」というのとか「羊たちの沈黙」とか出てきたけど、どっちも読んだことがないから私には何とも言えないんだ。
かつてエーテルア女学院で起きた自殺の真相を調べてほしいとクルミから依頼されたユーマは、超探偵デスヒコの”変装”の力を借りて女学院に潜入した。しかし、そこで新たな事件が起きる。
演劇部の練習公演中に起きた殺人。
学校という閉ざされた空間で起きた事件の謎を解く為に、ユーマは変装を駆使して調査を始める。
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ネタバレON
舞台上で毒殺されたら「どうやって被害者に毒を選ばせたのか」が謎になりますよね。これは個人的に簡単でした。毒殺だった時点で、絶対「被害者の台本に何かしらの指示が書いてあるな」って思いました。
そういうトリックじっちゃんのアレで見た。
なつみかんの推理知識がじっちゃんの孫で育てられたのは良く分かった。
結果的に容疑者全員が共犯だったわけですが…この事件は本当に悲しかったですね。
3人がお互いのアリバイを確保しつつ、それぞれが役割を担って殺人を行ったのですが、彼女たちは謎迷宮の最後の方ではお互いのことを庇いあっていたのですよね。
未成年の子供のやり場のない悲痛な叫びが本当にツラかった。
ちなみになつみかんは、役割分担して殺害するトリックは電脳山荘殺人事件で見たから分かったって言ってたわよ。
電脳山荘の小説はとても面白かったよ。
謎迷宮で死に神ちゃんに魂を狩られると現実世界でも命を落としてしまうという設定なのですが、それもしんどかったです。
罪は罪として法の下で裁かれるべきだと思うのですが、それすらも行われないのがカナイ区の現状なのですよね…。
レインコードでは毎回、最初にユーマのモノローグが入るのですが…
事件の全貌を知ったうえでこのモノローグを聞くと、本当に悲しい気持ちになりました。
犯人たちがまさしくそうだったのよね。
個人的には、そのやるせなさも含めて印象に残った好きな事件だよ。
ちなみにこの事件で関わってきた保安部は、保安部長であるヨミ―の右腕であるスワロだったのですが、この事件で速攻で退場しちゃったのにはさすがにびっくりしました。
この作品、キャラクター設定は良いのにユーマと死に神ちゃん以外の出番が少ないのが本当にもったいないなーと思います。
もっとキャラクターを掘り下げて欲しいよな。
そこは今後に期待だね。
余談ですけど、この事件の犯人の謎怪人のデザインが個人的に1番好きです(笑)
ぜひプレイして見て欲しいわね。
第3章 探・偵・失・格
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
このタイトルは太宰治の「人間失格」かなーと思うのですが…このタイトルのネタってミステリー縛りというわけではないのですね。
いうてなつみかんは「人間失格」は読んでないらしいわよ。
純文学が苦手らしいな。
レジスタンスに誘拐され、彼らに協力する事になったユーマだったが、仕掛けて来た監視カメラがすべて爆弾だったと判明する。さらに、レジスタンスのリーダーであったシャチが死体で発見される。
シャチはなぜ死んだのか、爆弾テロの目的は何か。
“時戻し”の探偵特殊能力を持つ超探偵フブキと共に、ユーマは事件の真相へと挑む。
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ネタバレON
この事件は、前回の事件でヨミ―率いる保安部に夜行探偵事務所を爆破されて他の超探偵たちとはぐれてしまったユーマがレジスタンスに拉致されるところから始まったのですが…
もうこのレジスタンスメンバーが総じて胡散臭かったですね(笑)
誰が犯人でも別に驚かない感じ。
結局屋上からの逃走経路的に水泳が得意なイカルディが犯人ということになるのですが…
正直水泳しててもあの排水溝にピンポイントで飛び込むのって無理なのでは?って思ってしまいました。
けっこう飛び込む穴って小さいような気がしたよな。
まぁ理屈は分かるから、良いんじゃないかな。
ただ、この事件は犯人に同情することもなかったことに加え、個人的にレインコードで好きな事件である第2章と第4章に挟まれていたので、全体的に印象に残りにくかったなーと思います。
ちなみに第4章での「依頼」でレジスタンスのメンバーのその後が少しだけ垣間見れるよ。
第4章 キミのすべてが0(零)になる
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
これはきっと森博嗣の「すべてがFになる」が元ネタで間違いないだろうと思います。
この事件からいよいよVSアマテラス社に踏み込んでいくよ!
いよいよ今作の超探偵たちの1番の目的である「カナイ区最大の秘密」を探っていくわけだな。
アマテラス社の最高責任者マコトち共に、アマテラス社の研究所へと赴いたユーマ。
だが、厳重なセキュリティに守られているはずの重要研究室の中でウエスカ博士が殺されてしまう。
さらに、ユーマを追ってきたヤコウまで、殺し屋に刺されてしまい、保安部から追われることになる。
ヤコウを助ける為には、真実を解き明かし、研究所の外に出るしかない。
そう考えたユーマは、超探偵たちの力を借りてウエスカ博士殺害事件の謎に挑む。
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ネタバレON
この事件もね…悲しかったですよね。
ずっと匂わせられてはいたのですよ。
「俺にはまだやらなければならないことがある」とか「ここで幸せも苦い思い出も経験した」とか何とか言っていて、最初の方から、なんかやらかしそうな気配はずっとあったのです。
でも、やっぱり起こって欲しくはなかったな…
この事件の犯人は「ヤコウ所長」でした。
私はヤコウ所長が「殺し屋に刺された」と言った時点で、「あ、ヤコウ所長やったな」って察したのですが…
そこからはずっとしんどかった。
暴きたくない謎ってやつだよね。
ウエスカ博士の鉄壁のセキュリティを突破するためにフブキさんの力である「時戻し」を多用するのですが、その度にヤコウ所長はセキュリティのトラップで命を落としているのですよね。
それすらもヤコウ所長の計画通りだったわけですが、そうしてでもウエスカ博士に復讐したかったヤコウ所長の気持ちを思うと…
もっとヤコウ所長と奥さんのことを知りたかったわね。
そこが丁寧に描かれていたらなつみかんは間違いなく大号泣しているね。
無意味だと知りつつも、ユーマが戻って来るまでヤコウ所長の蘇生を諦めなかったハララさんとか、自分にもっと力があれば救えたのにって悲しむフブキとか…
もっと夜行探偵事務所のメンバーの関係性を描いてくれていたら、深みが出たのにもったいないと思いました。
この事件でついにあの!ヨミ―と勝負したのですが、ヤコウ所長の方に気を取られちゃってヨミ―の印象がいまいち残らなかったのが残念でしたね。
ヨミ―を倒すのを楽しみにしていたからね…。
第5章 そしてボクもいなくなった
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ここで第0章の元ネタと同じ作家さんに戻ってきましたね。
アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」ですよね。この作品は色んな作家さんによるオマージュもたくさんあって、個人的に好きだったりします。
ボクもいなくなったってことはまさか…
バッドエンドか!?
見知らぬ廃村で目覚めたユーマとクルミは、ゾンビのような存在が溢れる廃村を進みながら、”カナイ区最大の秘密”へと迫っていく。
引用:超探偵事件簿 レインコードゲーム内より
ネタバレON
謎の廃村で目覚めてゾンビ的なのが出てきた時は、生物災害のゲームが始まったのかと思いました(笑)
第5章で明らかにする謎は殺人事件というよりは「カナイ区最大の秘密」です。
これまでの章で「ホムンクルス」の話は出てきていたのですが、いよいよそこに切り込んでいきます。
…正直ホムンクルスの話題が出てきた時に主人公のホムンクルスもいるなっていうのは分かったのですよね。
序盤でもう1人のユーマの存在は匂わせされていたもんな。
そのホムンクルスは、あの見るからに怪しい仮面の人だというのは予想が付いたのですけど、この章を進めるまで「ユーマが超探偵機構のナンバー1」だというのと「本来のユーマはラーメン屋の店主」というのは気づけなかったです。
でも、カナイ区の人たちが全員ホムンクルスというのは、今までの章で街探索をした時の肉まんの件を見ていたので、すぐに分かりました。
ユーマが独特な味って表現していたんだよね。
それなのに、中毒なんじゃないってくらい街の人は肉まん好きな描写があったんだよね。
ただ、今まで見て来た血の表現すらも伏線だったのには、驚きました。
単に血の表現をマイルドにするために色を変えていたのだとばかり…(笑)
そしてここでもユーマはユーマ自身のホムンクルスであるマコトに突き付けられました。
「この謎を暴けばカナイ区の人たちは不幸になる。それでもこの謎を暴くのか」
難しいよね…
そしてそれに対してユーマは「カナイ区の問題はカナイ区の人たちに決めてもらえばいい」そしてそのためには今までカナイ区のホムンクルスを守ってきて、さらにアマテラス社のトップであるホムンクルスのマコトの力が必要だ、という結論を出すのですよね。
謎迷宮に残ったユーマは結局、死に神ちゃんが出してくれた非常口で脱出するのですが…
え、これ死に神ちゃんどうなったの?
続編でしっかりと明らかにしてほしいところだな。
ここまでは正直、死に神ちゃんのこと苦手なところの方が大きかったのですが、ここに来て印象が変わりました。
死に神ちゃんとした「みんなが幸せになった世界を見せる」っていう契約で奇跡を起こして欲しいわね。
「真実を明らかにした上で、みんなが幸せになれる道を探す」っていうユーマの信条はきれい事だと言えばそれまでですけど、私はけっこう好きですね。
まとめの感想
というわけで、「超探偵事件簿 レインコード」の感想でした!
この作品のシナリオは、好きだからこそもっと掘り下げて欲しかったなーって感じる事が多くて、本当にもったいないなと思いました。
それと、事件の概要を知ったうえで、各章のユーマのモノローグを見ると意味が分かって面白かったですね。
システム面などに不満はあるものの…個人的には続編が出て欲しいなーと思う程度には気に入っています。
とりあえず、もうすぐ出るDLCが楽しみです!
内容を見るに超探偵たちの掘り下げみたいだよね。
まさしく本編で見たかったやつなんだよね!!!
ここまで読んでくれてありがとうございました。
この感想を見て少しでも気になった人はぜひ「超探偵事件簿 レインコード」をプレイしてみてくださいね!